シラバス参照

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講義名 スローライフ論
開講責任部署 経済、経営
講義開講時期 春学期 講義区分 通常
基準単位数 2
代表曜日 火曜日 代表時限 1時限
校地 金沢八景
ナンバリング
授業の方法 講義
アクティブタイプ C

担当教員
氏名
◎ 高坂 勝

科目のテーマ及び概要 人類が到達しているファーストで便利で快適な暮らし。けれど、どことなしに大きな不安が渦巻いていないだろうか。不安が何故なのか、どこから来るのか、その解を示す一方、大きな不安を取り除き、自分らしく心豊かに生きてゆくために、どんな選択肢があるのか。現代社会の政治と経済の功罪を学び、次の時代を豊かに生きてゆくために必要な選択肢を示すために授業を進める。

科目の到達目標 (知識・理解)
現代社会に停留する漠然とした不安の原因が突き止められる。
現代社会の矛盾を知ることができる。

(思考・判断・行動)
原因がわかれば解も導かれる。
過去現在進行形の古びてゆく価値観による選択肢のみでなく、
持続可能な次の時代の価値観にいたる選択肢を得て、
自分の立ち位置から実践に移すための判断軸を養う。


課題(試験・レポート等)のフィードバック方法 授業にて、全体に対するフィードバックを行う。
授業計画
テーマまたは概要到達目標学習課題(予習)学習課題(復習)
第1回 シラバスに基づく科目の概要、成績評価方法、履修する上での注意点についての説明。
「スローライフ」とは?
科目の概要、評価方法、履修する上での注意点などシラバスの内容を理解できる。
スローライフの表層的なイメージに潜む、本来の意味や概念を理解できる。
「スローライフ」のイメージを箇条書きにしてくる。 スローライフの本来の概念を鑑み、日常や社会的ニュースを捉え直す視点を持つようにする。
第2回今後、社会が今のまま「都市集中」が進むと。それとも「地方分散」に進むと。近未来の到達点を予測して、今後、どういう社会設計をしていけばいいのか、理解できる。今後もますます人が都市集中するとどうなるのか、もしくは、地方分散するとどうなるのか、それぞれの良い点と悪い点を箇条書きにする。自分が都市型なのか、地方型なのか、ハイブリット型なのか、鑑みてみる。
第3回世界規模で起こっている紛争や戦争と、格差貧困の拡大の本当の原因を突き止める。戦争の現実を知る。世界が抱える大き過ぎる諸々の問題が実は根本原因でつながっており、その向き合わねばならない真実を理解することができる。戦争や紛争の原因は何なのか、自分なりに考えて箇条書きにする。自分に利益や利点があるなら、誰か知らない人たちが犠牲になっても構わないか、知らない人が不幸になっても構わないか、自問自答する。
第4回 世界規模で起こっている環境破壊や、格差貧困の拡大の本当の原因を突き止める。 世界が抱える大き過ぎる諸々の問題が実は根本原因でつながっており、その向き合わねばならない真実を理解することができる。 普段気になっている環境問題を箇条書きにしてくる。 自分と環境問題がどうつながっているのか、自分ごととして捉えるようにする。
第5回グリーバライゼーションや経済成長の闇、格差貧困の拡大の本当の原因を突き止める。世界が抱える大き過ぎる諸々の問題が実は根本原因でつながっており、その向き合わねばならない真実を理解することができる。経済成長のイメージを箇条書きにしてくる。経済成長という言葉が載っているメディアを見たら、本当にそうなのかゼロベースで考えてみる。
第6回 日本で起きている様々な問題の根源や原因を突き止める。 日常に蔓延する、答えの見えない不安感の根本原因を理解できる。 日本で抱える問題と、身近で抱える問題と、それぞれ箇条書きにしてくる。 日本で抱える問題と、身近で抱える問題と、原因が経済や政治と結びついているか考えてみる。
第7回「経済成長を目指すことで全てが解決する」という”解”を、”問”にする。経済成長を目指すほど、闇と病みが増える原因を理解できる。経済成長目指すと何が良いのか、イメージでよいので箇条書きにしてくる。経済成長を目指すことのプラスの側面と、マイナスの側面を、同時に考えてみるようにする。
第8回人口変化から経済を見て、今後の社会を見据えてゆく。人口減少を悲観することなく、希望と捉え直すことができる。人口減少は自分に何をもたらすか、ネガティブな面を箇条書きにしてくる。人口減少は何が問題なのか、逆に、どんなポジティブな面があるのか、自分ごととして考えるようにする。
第9回経済成長なく、人口減少という現在にあって、どんな経営・どんなビジネス、に可能性があるのか、考える。今後の経済を見据え、様々な働き方の選択肢を持つことができる。メディアから、ふさわしいビジネスなどを探してくる。人口減少社会にあって、自分なら、どんなビジネスがしたいか考えてみる。
第10回グローバル化の先のローカル化とはどんなものか? FEC自給圏とは何か? スローフードとは何か? ローカリズムで、地域・人・健康はどうなるのか? 考える。台頭しつつあるローカリズムを知ることができる。FEC自給圏 スローフード ローカリズム の意味合いを調べておく。他にもある類似する概念をピックアップしておく。帰宅したら自分の家にある食材がどこから来ているのか、調べてみる。
第11回大量生産・大量消費・大量廃棄のシステムはどうなるのか? AI社会で私たちはどうなるのか? 消費する暮らしはどうなるのか? スピード・便利・快適の光と闇を考える。日々の暮らしがどうなるのか、どうするべきなのか、理解できる。 大量生産・大量消費・大量廃棄のシステムはどうなるのか? AI社会で私たちはどうなるのか? それぞれを、自分なりに考え、書いてくる。 自分の生活の中で、消費しないで(お金を払うことなく)できることをピックアップする。
第12回地方、都市、この国、人類、はこのままだとどうなるか? 私たちの手でどうしたいか?  2050年の社会をイメージする。 自分たちの選択次第で未来がどう変わるのか、理解する。 今のままの経済が進むとどうなるか。箇条書きで書いてくる。 自分で、もしくは自分たちで、どんな未来にしたいのか、考える。
第13回これからの時代の暮らし方を見つめ、自分がどうアプローチしたいのか、どう幸せに近づきたいのか、どう社会を変えてゆくのか、それらを関連づけて探る。 このからの時代の暮らし方の選択肢が理解できる。 自分はどうなったら幸せなのか。箇条書きにしてくる。 今後、幸せに向けて、できること、やれること、をリスト化する。
第14回これからの時代の働き方を見つめ、企業に就職する以外の選択肢を知り、どう幸せに近づきたいのか、どう社会を変えてゆくのか、それらを関連づけて探る。 これから時代の働き方の選択肢を理解できる。 就職するならどんな会社がいいか、就職しないならどんな仕事をしたいか、考えてくる。 就職しないなら、何を仕事にしたいか考える。
第15回最終回。
14回までの授業内容に補足することがあれば、この回に充てる。
もしくは学んできたこと、思考してきたことを踏まえ、自分がどう生きたいのか、どう社会に役立ちたいのか、考える。
授業の補足や授業の総括を通じ、将来の自分が進む道をイメージすることができる。 今までの授業を通じての疑問点や質問などを書いてくる。
自分がどう社会に役立ちたいのか書いてくる。
欲しい未来、欲しい社会、それに向けて自分が何をしたいのか、考える。
成績評価方法・基準 1)定期試験:50%
2)リアクションペーパー:30%
3)平常点(下記参照):20%

1)定期試験:授業で得たことを軸に自信の所見を論文形式で書く、2〜3問。
2)リアクションペーパー:授業の後半に10〜15分で書く。内容はその日の授業内容や課題を受けて、まず「自身の結論や主張」を記し、次に「なぜそう至ったのか」を記す。必要あらば最後に「質問・疑問・要望」を記入する。
3)平準点:授業及びグループワークでの発言(発言のための発言は評価しません)
      聞く力、話す力、共感性、意見の違う人への包摂性
      理解度、解釈度、及び、理解しよう、解釈しようとする積極性
予習時間数(時間) 1
復習時間数(時間) 1
教員の実務経験 ・大手小売業での7年間の売場販売経験に基づく、売れる場作りと対面販売スキル。
・14年間に渡る一人飲食店経営に基づく、場作り・食・運営・コミュニケーション・生業論。
・10年に渡る米・大豆の栽培と土木。
・NPO SOSA PROJECT の創設とその後の8年に渡る運営。
・2012年から2年間に務めた「緑の党グリーンズジャパン」初代共同代表。
・2018年に起業した株式会社「Re」。
実務経験の授業への活かし方 現代の混迷する政治・経済・社会、そして悪化する自然環境と食環境、それらに準じて劣化する人の暮らし方や働き方。しかし一方、持続可能な未来への歩みは各地各方面で始まっている。価値観が急変している時代間の移行期的混乱の最中にあって、次の時代の働き方や暮らし方の実践を先取りするために、経済成長システムのマイナス側面を学び、人口減少時代に即した豊かな暮らし方や働き方と未来社会の展望を提案してゆくために、私のナリワイ実務・NPO実務・起業実務・政治実務、そして日々の米作りから味噌・醤油作りなどの農的暮らしや地方移住とコミュニティー作りの実体験を踏まえた授業を行い、ディスカッションし、この社会の未来の選択肢と、学生の未来の選択肢を示したい。
ルーブリック http://kotoken.kanto-gakuin.ac.jp/pg406.html
ナンバリング詳細・カリキュラムマップ(学位授与方針との関連) http://univ.kanto-gakuin.ac.jp/index.php/ja/home/student-life/academic-support/syllabus.html
教科書
書籍名 著者 出版年 ISBN番号 出版社名
No.1
No.2
No.3
No.4
No.5
参考書
書籍名

著者

出版年

ISBN番号

出版社名



No.1
次の時代を、先に生きる
髙坂勝
2016
9784847095160
ワニブックス
kindle
No.2
減速して自由に生きる
髙坂勝
2014
978-4-480-43123-3
筑摩書房
Kindle
No.3
No.4
No.5